あらすじ

言葉の力が現実を左右する「言葉の国」に、少年の姿をした“言葉の歌姫”琴(こと)がいた。 言葉に宿る音階の力を操る彼は、「ド」は幸福、「シ」は不幸といったように、人々の感情や運命を変える力を持つ。少女にしか宿らないはずのその力を持つ琴は、王族でありながら兵器のように扱われ、母である女王・再歌(さいか)によって戦場へ駆り出されていた。 しかし戦争は敗北に終わり、敵国「共鳴の国」の王・藍(あい)に捕らえられる。 死を望む琴に対し、藍はあくまで優しく接し、「琴は道具ではない」と彼を丁重に迎え入れる。共鳴の国は王の心に民が共鳴する平和な国であり、琴はそこに癒しと温かさを感じ始める。 琴は兎のような不思議な生き物「キューパ」と出会い、藍との生活にも次第に馴染んでいく。藍がくれる笑いや優しさに、傷ついた琴の心に少しずつ光が差していく。 藍は琴に対して独占的な契約を交わすが、その本心は「傍にいてほしい」という寂しがり屋の気持ちだった。 琴もまた、優しさに触れて揺れ動き、「この国で生きていく」という覚悟を抱きはじめる。 そして琴は、誰も傷つけたくないという想いのもと、「言葉の歌姫」として、戦いのない国に“ド”の歌を響かせていく――。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2026/02/09
  • 現在の作品言葉の歌