あらすじ
中央ギルドで実務官として働くカイは、
報酬が低く、危険度が高く、失敗すれば責任だけが残る――
誰も手を付けたがらない依頼を前にしていた。
評価にも出世にもつながらないその案件を、
彼は自ら前に出ることなく、適性のある冒険者たちを見極め、
情報整理と事前調整だけで無事に解決へ導く。
村人は救われ、死者も出なかった。
しかし、その成果は中央では評価されず、
残ったのは増えた書類仕事と、上層部からの冷ややかな視線だけだった。
それでもカイは、何も語らず、次の仕事へ向かう。
これは、戦わないギルド長がまだ中央にいた頃の、
ごくありふれた――そして報われない一日の物語。