あらすじ
異世界に転生した主人公は、剣と魔法で名を上げる冒険者になることを夢見ていた。
しかし与えられた役割は、最前線に立つ者たちを見送るダンジョン受付。
与えられたスキルは〈受付男子〉と〈ダンジョンガイドの加護〉という、戦闘能力を一切持たないものだった。
受付に立った瞬間、主人公は気づく。
冒険者たちの疲労、慢心、相性、そして“この先に待つ結果”が、理由もなく分かってしまうことに。
彼の助言は的確だったが、受付の言葉を信じる者は少ない。
忠告を無視した冒険者たちは、次々とダンジョンに消えていく。
冒険に出ることも、共に戦うこともできないまま、
主人公は「止められなかった死」と「止めるべきだった選択」を積み重ねていく。
やがてダンジョンそのものに異変が起き、
街の存亡を左右する局面が訪れる。
前線に立たない男は、受付という場所から、
人とダンジョンを繋ぐ決断を迫られることになる。
これは、英雄になれなかった男が、
それでも世界の行方に関わってしまった物語である。