あらすじ
一重の小さな目、大きなニキビだらけの鼻、毛虫のような眉毛、生えっぱなしの薄い口髭、妙に伸びたもみあげ、小さな背、眼鏡、コミュ障、席次はクラスで下から三番目。
高校生にもなって身だしなみにすら気を遣えない少年は当然だが女子からは空気のように扱われ、男子とも同じゲームをやっているクラスメイトとその話題で話すだけでそれ以外には相手にされずにいつも一人、教室の端でブックカバーの掛かった本を読んでいる。
趣味なども読書以外には自慰とスマホゲーム、SNS以外にこれと言ってない。強いて言うのならばファンタジー小説を読んで「俺ならもっとマシなのが書ける」と国語のテストですら碌に点数が取れない頭で妄想する、と言ったところだろうか。
このように哀れで怠惰な少年が地獄の底にも等しい毎日の中で苦しんでいるのを見かねた神はもう一度やり直す機会を与え賜うた。
「よろしい。ならばお前の面白いと思う物語を紡いでみせよ。」
と。