あらすじ

婚活も恋愛も、もう疲れた。 「いい人」の優しさが、都合よく形を変えていくのを何度も見てきた三十代のサキは、終電ホームで限界を迎え――気づけば異世界の治療院にいた。 言葉は通じず、誤解が命取り。簡易の翻訳護符で最低限は話せても、“人の都合が混ざる話”だけは信用できない。 だから彼女は決める。「用件は書面で」と。 配属された騎士団補給部で帳簿の乱れを正し始めたサキは、やがて横領の濡れ衣を着せられる。 けれど氷の騎士団長アルベルトは、彼女の行動を見ていた。侮辱を侮辱だと断じ、事実と手続きで守り抜く。 距離の取り方も、触れる前の確認も、交際すらも――彼は彼女の不安を冗談で流さず、誠実に「書面」にして差し出した。 優しさが怖い彼女が、怖さごと抱えたまま前に進むために。 最後にサキは宣言する。 書面はもう要らない。けれど私は、都合のいい女にはならない――選ぶのは、いつだって私だ。

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小説を読もう2026/02/09
  • 現在の作品婚活に疲れたので、異世界では「書面」で恋を始めます。――騎士団長は冗談まで誠実に清書する