あらすじ

転校生の文月しおりは、本を「食べる」少女だった。 ページを破り、咀嚼し、嚥下する。その姿が見えるのは、物語への特別な感受性を持つ主人公だけ。彼女は物語の化身——人間が紡いだ無数の言葉が意思を持った、この世界の美しいバグ。 忘れられた本を一日一冊、合計365冊。すべて食べ尽くした時、彼女は消える。それが定められた運命。 図書室で交わされる会話。詩の味、小説の食感、哲学書の苦み。彼女が教えてくれる、物語の本質。そして次第に芽生える、言葉にできない感情。 だが真実は残酷だった——この出会いは365回繰り返されたループの最終周回。毎回リセットされる主人公の記憶。すべてを覚えている彼女の、途方もない孤独。 「未完成の物語」を書き上げることで、ループは終わるのか。それとも—— 物語を食べる少女と、物語を紡ぐ少年。二つの魂が交差する時、世界の輪郭が書き換えられる。 切なさと希望が交錯する、メタフィクショナル・ファンタジー。

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カクヨム
カクヨム2026/02/09
  • 現在の作品本を喰う少女と、最後の物語