あらすじ
圧倒的な支持率で総選挙に圧勝した与党「旭天党(きょくてんとう)」。
日本中が「高塔(たかとう)総理ブーム」に沸く中、週刊誌記者の朝比奈実花(あさひな みか)は、その熱狂に冷ややかな違和感を抱いていた。
「この数字は、おかしい」
彼女が取材の果てにたどり着いたのは、霞が関のシステム開発に関わり、今は闇の便利屋として生きる天才ハッカー・白川巧(しらかわ たくみ)。
二人が掴んだのは、物理法則を無視した「折り目のない投票用紙」と、世論を人工的に製造する巨大な「ボット工場」の存在だった。
そしてその闇の奥には、10年前に不審死を遂げた実花の妹・由美が遺した、国家を揺るがす暗号データが眠っていた――。
「既存メディアは事実上死んだ。私たちが、カナリアになる」
権力に握りつぶされた真実を届けるため、二人はVチューバー「プロジェクト・カナリア」を始動させる。
ネットの海から告発を行う彼らに対し、政権は「サイバーテロリスト」のレッテルを貼り、警察・公安、そしてカルト教団の私兵部隊を差し向ける。
逃亡劇の果てに暴かれる、国民監視システム「信用スコア」の全貌。
総理大臣がひた隠す「母としての罪」。
そして政権崩壊後に訪れる権力の空白を狙い、隣国・中花共和国から放たれる「静かなるサイバー侵略」。
国会議事堂の地下深くに眠る「深層国家(ディープ・ステート)」の番人、量子暗号解読キー『八咫鏡(ヤタノカガミ)』、世界最強のファイアウォール『金盾』との攻防――。
ペンとキーボードを武器に、腐敗したシステムと見えない戦争に挑む、ノンストップ・サイバー・ポリティカルサスペンス!
夜明けの光は、希望か、それとも新たな絶望か。
いま、反撃の狼煙が上がる。