あらすじ
放課後の教室で、ただ“忘れ物”の話をしていただけのはずだった。
なのに――
友人の何気ない一言から、僕らの記憶は少しずつ噛み合わなくなっていく。
「昨日さ、お前メンテされてたろ?」
冗談のつもりの言葉に、なぜか“本気”で返される。
そこから、僕の周囲で“記憶の穴”が静かに広がり始めた。
覚えていないはずのことを覚えている友人。
覚えているはずのことを忘れている僕。
そして、会話の隙間に混ざる、見たことのない“ログ”のようなもの。
これは誰の記憶なのか。
僕らは何を忘れ、何を覚えさせられているのか。
日常の放課後で起きる、ささやかな違和感。
その正体に気づいたとき、僕らは“記憶の所有権”という
触れてはいけない領域に足を踏み入れていた。
――これは、僕らの放課後に起きた
“記憶の書き換え”を巡る小さな事件の物語。