あらすじ
怪獣が出るのは、いまや天気予報みたいなもの。
被害はほとんどないが、得体の知れない存在として避難指示だけは出る。
それでも、怪獣を見に行くバカは後を絶たない。
かつて怪獣動画を投稿し、バズらせてしまった「僕」は、そのせいで起きた事故に罪悪感を抱き、危険区域へ向かう人々を止め続けていた。
そんな中、怪獣と自撮りを狙う少女と出会う。
軽薄な好奇心と、消えない後悔。
世界は簡単には変わらず、誰かの選択をすべて止めることもできない。
それでも──怪獣を見に行くバカがいるなら、止めに行くバカが必要だ。
肥大化する承認欲求と自己責任の時代に「正しさ」と「無力さ」を描く現代怪獣譚。