あらすじ

出裏糸学園に通う高校2年生、結城 航。 彼には、世界で一番近くて、世界で一番遠い片思いの相手がいる。 それは、隣の席に座る少女、木塚 心。 彼女は、朝目覚めると航との記憶をすべて失ってしまうという、過酷な運命の中にいた。 しかし、残酷なことに──心自身は、その「異常」にすら気づいていない。 彼女にとっての毎日は、常に「高校2年生の始業式」の延長線上にある新しい一日。 昨日、航とどんなに笑い合い、どんなに心を通わせ、どんな約束を交わしたとしても。 翌朝、彼女の瞳に映る航は、ただの「初めて話す、隣の席の結城くん」でしかない。 「おはよう、木塚さん」 「えっ? あ、おはようございます! ……同じクラスの方、ですよね?」 その一言で、航の積み上げた時間はいつもゼロに戻される。 それでも航は諦めない。 彼女が自分を忘れるたびに、彼は何度でも自己紹介をし、何度でも彼女の隣で笑い、何度でも彼女に恋をする。 自分の存在が彼女の中に欠片も残らない孤独。 真実を告げれば彼女を傷つけてしまうという葛藤。 それでも、彼女の「心」に、いつか自分の名前が刻まれる日を信じて。 「何度忘れられてもいい。明日もまた、君に『初めまして』を言いに行くよ」 記憶を失い続ける少女と、記憶に残り続けたい少年の、切なくも温かい「365回目の初恋」を描いた、奮闘型ラブコメディ。

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カクヨム
カクヨム2026/02/08
  • 現在の作品木塚さんは僕に気づかない。