あらすじ
満16歳になったその日、全ての人に<スキル>が開花する。
主人公・カイノは、騎士になるべく鍛錬を積んでいた。
騎士になるためには戦闘スキルや魔法スキルが、王宮研究所員になるためには解析スキルや鑑定スキルが……勝ち組になるためには<良いスキル>が必須である。
寄宿学校での成績は常に一位。騎士団入りは確実と言われていたが……16歳の誕生日、開花したスキルは<スイーツ>だった。
努力は必ず報われる。その努力に裏切られたのだった。
戦闘スキルを手にした他の同級生には馬鹿にされ、寄宿学校を退学。生きる希望を失ったカイノは自宅に引きこもり自堕落な生活を送るようになってしまう。ある時、自宅に有名な貴族から<専属パティシエ>としてのオファーが入った。
オファーの内容は、公爵令嬢の専属パティシエ。1回の調理につき、100万ゴールド。破格の待遇で迎えられたカイノを待ち受けていたのは、フィーリア・ルギャルー公爵令嬢だった。
生まれながらの貴族、恐怖を覚えるほどの美貌、人語とさまざまな言葉を翻訳できる<万能翻訳>のスキルを持つ完璧な女性だが、引っ込み思案なフィーリア。
彼女は、万能翻訳のスキルでモンスターや植物たちの言葉が聞こえるようになり心を病み、療養をしている最中だった。
カイノは彼女の心の回復のために美味しいスイーツを用意するようにと公爵から言い付けられるのだった。数度だけで終えるつもりが、徐々に令嬢フィーリアとの距離が縮まっていき……。
「私には貴方が必要なんです」
傷ついた少女と夢破れた少年がスイーツと共に過ごす、甘々スローライフ。