あらすじ
極寒の雪に閉ざされた2013年2月、N県霧坂峠で立ち往生したカップルが、廃墟と化した旧霧坂高校の近くで、雪に埋もれた一人の女性の遺体を発見する。
彼女はかつてその高校で「マドンナ」と呼ばれた本間香月。
死因は投身自殺として処理され、弔問客も訪れぬままひっそりと火葬された。
地元で暮らす青年・安住和樹のもとに、幼馴染の塩田さやかから突然の連絡が入る。
彼女が持ち込んだ古いMacには、香月が残したと思われる痕跡が――。
1999年の高校時代の記憶と、凍てついた現在の出来事が交錯しながら、霧坂高校にまつわる封じ込められてきた「何か」が、静かに、しかし確実に掘り起こされていく。
黒い過去が、封じ込めていた秘密を吐き出す物語。
ミステリ好きの父へ捧ぐ