あらすじ
世界は『神々の加護』に満ちている。 人々は天から与えられた恩恵を謳歌し、英雄たちはその力を振るって時代を築く。
だが、そこに一人の男がいた。 名は、ケイ。
数えきれないほどの年月を生き、数えきれないほどの別れを繰り返してきた。 複数の属性を操るという、世界の理(ことわり)から外れた歪な力を持つ『異分子』。 かつての戦友・ミカの死を見届けた彼は、再び孤独な旅路へと戻る。 彼が求めるのは、栄光でもなければ、神々の救いでもない。
「……また、雨か」
これは、祝福に愛されなかった男が、色褪せた世界の中で『価値』を探し求める物語。 孤独な天上の旅人が奏でる、静かなる挽歌——。