あらすじ

拝啓 ジュリアン殿 君の御父上が当家の財政難を理由に、妹、ヴィヴィアーヌに婚約の解消を通告してきたのは、致し方ないことに感じている。 ……しかし、御父上のことを諫め、止めることはできなかったのだろうか。政略で決められていた婚約者とはいえ、親愛の情があった。少なくとも、私はそう信じて疑っていなかった。 妹はもう20歳だ。君との約束がなくなれば、良縁など期待できない。 哀れなヴィヴィアーヌはどうなったと思う? 『これ以上、家族に迷惑をかけることはできません』……たったそれだけ、書き置いて姿を消した。 大切に育てられた貴族の娘が、雪が振り積もる闇夜にだ! どんなに寒く、どんなに心細そかったことだろう! 今も、妹の行方は知れない。 父を亡くし、更に妹を失いかけている私の苦しみは、君に分かるか? ジュリアン殿。 妹を案じる気持ちがわずかでも残っているのなら、君のいる王都で妹を探してくれ。 アンリ・ド・クレルモラ

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小説を読もう2026/02/08
  • 現在の作品その嘘が暴かれたとき、伯爵令嬢は