あらすじ
元刑事・久我山は、同僚殺害の濡れ衣を着せられ、逃亡を続けていた。
彼が向かった先は、山奥の湖。かつて亡き娘との思い出が眠る場所だった。
だが、その湖畔で待っていたのは、かつての上司であり、久我山を実の息子のように案じてきたベテラン刑事・室戸だった。
突きつけられた銃口。閉ざされた退路。
「……動くな、久我山」
「頼みがあります、室戸さん。手錠をかけるのは、これを掘り出すまで待ってくれませんか」
久我山が掘り起こしたのは、警察の裏金を暴く証拠品ではなく、幼い娘が残した一枚の手紙だった。
焚き火を囲み、静かに語り合う二人。
やがて、室戸は自身の警察手帳を火に放り込み、ニヤリと笑う。
「ここからは刑事じゃねえ。……共犯者として、真犯人を引きずり出すぞ」
警察組織の闇に立ち向かう、二匹の狼たちの夜明けが始まる。