あらすじ
「魔法? 関係ありませんね。熱力学的に、彼はもう死んでいます」
国一番の「聖女」アリスは、婚約者である第二王子ヴァルドアに裏切られた。
「お前はただの魔力タンクだ」と嘲笑され、力を奪われ、無実の罪で火刑台へ送られることになる。
絶望する彼女の前に現れたのは、一人の奇妙な男。
ネロ。魔力ゼロ、武力ゼロの「犯罪コンサルタント」。
彼が提案したのは、魔法による復讐ではない。
**「物理法則(サイエンス)」**による、回避不可能な処刑だった。
「王子の最強魔法は『水』ですね? ならば簡単だ。水は沸騰すると、体積が1700倍に膨れ上がる」
処刑当日。衆人環視の広場。
王子が得意げに展開した「絶対防御の水結界」が、ネロの仕掛けた化学反応(テルミット)と接触した瞬間――。
それは、防御壁ではない。王子自身をミンチにする「圧力鍋」へと変貌する。
これは、魔力を持たない死神が、涙を流す聖女のために、傲慢な魔法使いを**「物理」**で論破し、爆殺する物語。