あらすじ
王太子から一方的に告げられた、婚約破棄。
理由は――「真実の愛を見つけたから」。
相手は、清楚で心優しいと評判の男爵令嬢。
誰もが、ありがちな恋愛沙汰だと思った。
だがその婚約は、恋ではなかった。
王家と公爵家、そして教会が関与する国家条約だったのだ。
公爵令嬢イザベル・ド・エノーは、泣き叫ぶことも、復讐を誓うこともしない。
ただ静かに問い返す。
――その婚約破棄が、何を意味するのか理解しているのですか?
一方的な破棄は、名誉の侵害であり、契約違反であり、
時に戦争すら正当化する行為となる。
王太子の愚かな選択は、王家、公爵家、教会を巻き込み、国を内戦寸前へと追い込んでいく。
裁かれるのは、恋に溺れた王太子か。
それとも、彼を誤導した「善良な令嬢」か。
そして、責任を負うべきは誰なのか。
これは、
「ざまぁ」のための物語ではない。
中世ヨーロッパをモデルに、婚約破棄を“現実の政治”として描いた物語である。
恋は自由だ。
だが、契約を壊す覚悟のない者が、国家の前でそれを口にしていいはずがない。
――ラノベで、リアルな婚約破棄を描いてみた結果。