あらすじ
「悪いなリアン。三名限定の転移魔法に、保全士(おまえ)の席はないんだ」
未踏破ダンジョン『神の胃袋』の最深部。
勇者ゼクスによって、保全士のリアンは伝説の魔獣への『囮』として切り捨てられた。
しかし、勇者たちは知らなかった。
パーティを陰で支えていたのは、リアンの精密なメンテナンス技術だったということを。
一人残されたリアンは、死を待つどころか、あまりに「手抜き工事」なダンジョンの惨状に職人魂を爆発させる!
「地脈は歪み、壁はスカスカ。保全士として、こんな寝心地の悪い場所は我慢ならない」
伝説の魔獣を「精密解体」で一瞬にして片付け、瓦礫の下で震えていた美少女ダークエルフ・セレスを救い出すと、リアンは最速でリノベーションを開始。
汚い奈落は、魔導式床暖房完備の「超・快適空間」へと変貌していく。
一方、有能な裏方を失った勇者たちは、装備の劣化と劣悪な環境にボロボロになり、ついにはリアンが作り上げた「楽園」へと迷い込み――。
これは、世界最高の保全士が、奈落の底を最強の自治都市へと作り変えてしまう物語。