あらすじ

幼い頃、暗闇の中で差し出された一つの手。 それを掴んだ瞬間から、二人の世界は静かに固定された。 帝国の姫君マリアベルと、彼女の隣に立つことを運命づけられた王太子レオニス。 恋ではない。 そう言い聞かせるには十分すぎる年月と、役割と、依存がそこにあった。 守る者と、守られる者。 離れられない理由は、愛よりも深く、名前を持たないまま積み重なっていく。 やがて起きた事件が、その均衡を揺らす。 立場を守るために選んだ沈黙。 姫としての自制。 胸の奥で息を殺し続けた、本当の感情。 それでも最後に崩れたのは、理性だった。 選んだのは正しさではない。 責務でもない。 ただ、好きな人の胸に飛び込むという、たった一つの行為。 これは、役割として並び続けてきた二人が、 もう戻れない場所へ踏み出してしまう物語。

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カクヨム
カクヨム2026/02/07
  • 現在の作品面倒見ばかり見ている令嬢は、本当の恋を知りる