あらすじ
幼い頃、路地裏で見た死体。
顔を覗き込んだ瞬間から、俺の世界は変わった。
死にゆく者にだけ見える紫の炎。
雪の内側から脈打つ血。
冷たい手で裾を掴む幽霊。
俺は知ってしまった――表の世界と裏の世界が、輪廻の糸で繋がっていることを。
雪に誘われ、魂が身体を離れ、誰かに乗っ取られる。
幼い弟のようなマモル、優しかったおばさん、そして俺自身……皆が「鳥」を探している。
俺は命を削りながら、紫の炎を灯し続けた。
死にたいと思う者を、裏側に連れていかせまいと。
何度も、何度も、繰り返して。
でも、最後に俺が気づいたのは――
俺が救おうとしてきた輪廻は、実は俺自身を永遠に廻し続けている呪いだったということ。
そして、銀色の鳥が俺に向かって囁いた言葉。
「撃ってくれ」
すべては、俺の記憶の果てに仕組まれた逆転だった。