あらすじ

「アレス、貴様のような不気味な計算機は、我が国には不要だ」 エルディア王国の全インフラを一手に担っていた宮廷魔導士アレスは、そのあまりに「正解」を出しすぎる才能を恐れられ、捏造された罪で辺境ザルツへと追放される。 だが、傲慢な王族や貴族たちは知らなかった。 アレスが高度な数学的理論で構築した「自己修復型術式」は、彼が一人で維持・調整し続けることで成立していた、極めて危ういバランスの上の平和だったということを。 追放されたアレスは、前世の科学知識を魔法に組み込み、死の地ザルツを瞬く間に「魔導共和国」へと変貌させていく。 「魔法とは現象の定義だ。環境が悪いなら、環境を定義し直せばいい」 一方、アレスという「唯一の基盤」を失った王国は、結界が割れ、疫病が蔓延し、見る影もなく崩壊していく。 今さら這いつくばって助けを求めるかつての仲間たちに、アレスは冷徹な数式を突きつけた。 「君たちを救うメリットを算出しましたが……結果はゼロ(無価値)です」 一人の天才が「支えるのをやめる」だけで国が滅ぶ、最も残酷で論理的な復讐劇。

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カクヨム
カクヨム2026/02/06
  • 現在の作品追放された元宮廷魔導士、辺境で国家を作る ――裏切った王都が滅びるまで、あと三年――