あらすじ
かつて世界を救った勇者アルヴィン。彼が振るったのは、神話の時代より継承されし最強の聖剣「ブランシュ」だった。 魔王討伐から50年。アルヴィンは天寿を全うし、安らかに息を引き取った。 残された聖剣ブランシュは、国宝として大聖堂の奥深くに封印される……はずだった。
「アルヴィンはもういない。なら、誰が私の手入れ(メンテ)をするの? 誰もできないなら、自分でやるしかないじゃない」
勇者の死の直前、彼の「最期の奇跡」によって人間の肉体を得た元・聖剣の少女ブランシュ。 彼女は、錆びつくこと(=老い)のない身体と、世界を両断できる切れ味(=物理攻撃力)を持ったまま、城を出奔する。 これは、かつて「道具」だった彼女が、初めて「自分自身の意志」で世界を歩き、美味しいものを食べ、美しい景色を見て、たまに襲い来る盗賊やドラゴンを素手で叩き斬りながら、亡き主が守った世界の「その後」を検分する物語。