あらすじ
星が人の姿を持ち、
裏社会で生きる世界。
主人公は、かつて「地球」と呼ばれていた星の擬人化存在。
現在はカルテル《グラヴィタス》に所属する一介の戦闘員として、
サイバーパンクの夜の街を生きている。
彼女は重力不全症候群という病を抱えている。
体は次第に軽くなり、
存在そのものが現実から浮き始めていく。
それは単なる病ではなく、
星が死へ向かう前兆だった。
星は死の直前、
アステールと呼ばれる微弱な波長を放ち、
やがて死の先でブラックホールへと変わる運命にある。
彼女は無意識のうちにアステールを放出しており、
それをきっかけに、
星の死を肯定する思想や、
星の力を利用しようとする存在が、
静かに動き始める。
一方、
太陽を中心に太陽系の星々が
“家族”として集うカルテル《グラヴィタス》は、
彼女を死なせないため、
治療法を求めて行動を開始する。
だが病が進行すれば、
彼女はすべてを引き寄せ、
すべてを飲み込む存在へと近づいていく。
生き続けることは、
救いなのか。
それとも、
破滅なのか。
これは、
避けられない終わりを前にしてなお、
「それでも生きること」を選ぼうとする
一つの星の物語。