あらすじ
「君との婚約は破棄だ。魔力のない女など、王家には相応しくない」
夜会の中心で、王太子ルヴェルは高らかにそう宣言した。傍らには『聖女』と持て囃される男爵令嬢が、勝ち誇った笑みを浮かべている。
私──フィーネ・ヴェルトハイムは、静かに頷いた。
そうですか、と。
十年前、瀕死の竜を助けた夜。私は己の魔力の全てを彼に預けた。
『お前が望むとき、必ず迎えに行く』
幼い私との約束を、彼は覚えているだろうか。
「……今なら、望んでもいいですか」
その呟きに応えるように、夜会の天井が砕けた。
降り立ったのは、銀の髪を靡かせた絶世の美丈夫。
その瞳は、金色に燃えていた。
「我が花嫁を泣かせた罪──どう償うつもりだ?」
※ざまぁあり/溺愛強め/ハッピーエンド保証