あらすじ
ダンジョンは、強い者から殺すわけじゃない。
慣れた者から殺す。
底辺探索者のリオは、初めて潜った迷宮でそれを知った。
剣も才能もない彼が生き残れた理由はただ一つ。
――分からないまま、進まなかったこと。
音に反応する魔物。
距離そのものを条件にする罠。
学習した判断を、次の瞬間に裏切る階層構造。
このダンジョンは攻略される場所じゃない。
人間の「慣れ」「思考」「判断」を、順番に壊しにくる。
これは無双でも最強でもない。
観察し、検証し、時には引き返しながら、
迷宮を攻略ではなく通過点に変えていく純冒険譚。
分かったつもりになった瞬間、次は死ぬ。