あらすじ
「私って天才! また無傷で勝っちゃったわ!」
そう無邪気に笑う幼馴染の背後で、俺は静かに血を吐いた。
幼馴染のミリアを伝説の魔法使いにする。それが俺、マックスの決意だった。
生存率の極めて低いメイジ職を選んだ彼女を守るため、俺は世界で唯一のユニークスキル《リライアンス》を覚醒させる。
それは、対象者が受けるはずの【ダメージ】も【魔力消費の倦怠感】も、すべて自分が肩代わりする――呪いの如き献身の力。
ミリアが放つ、町を焼き払うほどの超火力。
その反動として本来なら術者が死に至るほどの激痛を、俺は「透明な盾」となって一人ですべて受け止め続ける。
「お前を無傷で玉座に座らせる。……痛いのは、俺だけでいい」
実力を過信し、無自覚に最強へと駆け上がるミリア。
マックスの異変に気づき、献身を捧げる隠者の少女ルーナ。
そして、彼の「底なしの苦痛」を覗き見てしまった聖女ヒナ。
秘密を共有する仲間が増えるたび、マックスが背負う代償はさらに加速していく。
これは、いつか彼女のために死ぬと決めた男と、何も知らずに彼を愛し、伝説へ駆け上がる少女の、あまりに不器用で重すぎる愛の物語。