あらすじ
新宿御苑ダンジョンのFランク探索者・蓬カナタの魔力値は「2」。 だがそれは弱すぎるからではない。核融合炉並みの魔力を垂れ流しているせいで、測定器がエラーを起こしているだけだった。
脳のリソースの9割を魔力制御に使っている彼は、常に眠い。夢は「誰にも邪魔されずに安眠すること」。
ある日、彼はあくびをした拍子に、うっかり災害級モンスターを消滅させてしまう。その映像が拡散され、正体がバレそうになったカナタは、一人の男に目をつけた。
岩鉄ゲンゾウ。見た目は鬼神のごとき筋肉ダルマだが、中身はスライムにすら怯えるビビりのおじさん。
カナタは、勝手にスマホに住み着いた毒舌AI「ナビ」と共に、ある画期的なシステムを構築する。カナタが無限の魔力を供給し(燃料)、ナビが高度な演算で制御し(技術)、頑丈なゲンゾウが体で出力する(現場)。
「俺が裏から操縦するから、あんたが『英雄』になってくれ」
最強の魔力を持つやる気なし青年と、最強の肉体を持つビビリなおっさんが、互いの欠点を埋め合いながらダンジョンを攻略し――最終的にダンジョンを「安眠スパリゾート」に改造して、利権に群がる悪い大人たちを返り討ちにする物語。