あらすじ
平凡な高校二年生・水瀬透(みなせ とおる)は、 進路も夢も決められず、ただ周囲に流されて生きていた。
ある放課後、旧校舎の階段を踏み外した瞬間、 彼は“裏側の世界”へと落ちる。
そこは―― 感情が形を持ち、 嘘が怪物になり、 本音を語れば世界が崩れる「不思議の国」。
住人たちは透を「境界の子」と呼ぶ。
この世界では、 “選ばなかった選択肢”が怪物として襲いかかる。
医者を目指さなかった未来。 告白しなかった未来。 戦わなかった未来。
逃げ続ける限り、 透はこの国に閉じ込められる。
やがて彼は知る。 この世界は、自分の“未決定の心”そのものだと。
元の世界に戻る方法は一つ。
――何かを選び、何かを失うこと。
そして最後に彼が選ぶのは、 「普通のまま生きる」ことなのか、 それとも――。