あらすじ
小惑星帯 ――「アステロイド・ベルト」と呼ばれ、無数の塵や岩石が密集した宙域。
本格的な宇宙進出を果たした人類にとって、そこは資源の宝庫であると共に、数多の犠牲を強いる危険なデブリの巣窟となっている。
その宙域で長年に渡り探査・採掘・運搬を担う船乗りたちは、当に「プロの仕事」をする者たちだと、現場から称えられていた。
ところが近年、AIによる「完全自律航行」の技術が発達し、かつてのような船乗りは徐々に姿を消していった。
そんなある日、とあるステーションの港で整備員から「時代遅れ」と嘲笑されている一隻の船が、新たな依頼を受けて小惑星帯へと出航する。
これは「アラクネ号」と呼ばれる探査船と、孤独な男の物語である。