あらすじ
とある辺境の村で生まれた僕は、生まれながらにして魔力を持ち合わせていなかった。
村からは特徴的な白髪も相まって「悪魔の子」と呼ばれるようになった。そんな毎日に母は耐え切れず精神が狂ってしまう。
ある日の朝、父と母が僕を教会へと引き渡す話を耳にした。愛情はないのだと悟った僕は家出をする。
入ることを禁じられていた森に逃げ込み、その先で出会うのは──ゴブリンという魔物であった。
魔力を持たない僕には当然勝てるはずもなく、まるで玩具のように弄ばれた僕だったが、そこで一つの走馬灯が流れた。
それは刀に生涯を捧げ、やがては天すらも斬った『私』の記憶であった。
『私』の記憶を垣間見た僕は、思い出したかのように決心する。
そうだ──強くならねば。
世界に捨てられた僕と、世界を捨てた『私』。
二つの記憶が交差した物語が、いま始まる。