あらすじ
※ハッピーエンド ※ざまぁあり ※溺愛 ※冷却系
「君との婚約は破棄だ。イレーナを虐めた罰だよ」
五年間、王太子レクシオンのために夜会の段取りも、書類の整理も、体調管理も、すべてを担ってきた。
なのに返ってきたのは、会ったこともない女の嘘を信じた、この言葉。
もういい。疲れた。
私は静かに去ることにした。
「お幸せに、殿下」
その一言だけを残して踵を返した私の前に、黒髪の男が立っていた。
「五年前、貴女は私を助けてくれた。今度は私が迎えに来た」
隣国ヴェルトハイム公爵ノクティス。
無表情で、寡黙で、けれどその瞳だけが静かに燃えている。
彼の手には、王太子の嘘を暴く証拠があった。
追いかけてきた殿下。
でも、もう遅い。
私が誰と幸せになるかは、私が決める。