あらすじ

港町の外れ、さびれた顔料店「潮彩堂《しおさいどう》」。 店主ミカピは売れない絵描きで、棚の空きと未完成の一枚を抱えながら、今日も『色』で暮らしをつないでいる。 ある朝、配達屋ブニルデンが持ち込んだのは、依頼書ではなく伝票の端に書かれた一行 ――「朝の港が、ちょっとだけ優しく見える赤」。 熱いだけの赤では足りない。 潮風と湯気と光を探して、ミカピは貂のルッコラと港を歩き、素材を砕き、混ぜ、失敗し、それでも『その人の朝』を取り戻す色に名を付ける。 これは、町の小さな願いを色にして集め、いつか自分の絵を完成させる物語。

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小説を読もう2026/02/05
  • 現在の作品顔料師ミカピの色名帳