あらすじ
色彩を失い、百年もの間「永冬」に閉ざされた国・神和。
没落貴族の娘・紗雪は、一族を救うため「偽りの神子」として、伝説の守護龍・月詠への生贄に選ばれる。
氷の宮殿で出会ったのは、呪いによって自らの身に「雪・月・花」の美しさを封印された、孤独な青年だった。絶望に沈む彼に、紗雪が差し出したのは神器ではなく、一粒の桜の種と、凍えた心を溶かす人の温もり。
偽りから始まった二人の関係が、凍てついた世界の理を覆していく。執拗に命を狙う追手と、明かされる神子の真実。降り積もる雪が花吹雪に変わる時、二人が交わした「誓い」とは――。
雪月花の情景が鮮やかに彩る、和風ラブファンタジー。