あらすじ
【あらすじ:声を置く場所】
過去の事件から不登校になった中学生の圭。彼は夜な夜な、誰にも言えない悩みを匿名で受け付け、ただ読み上げるだけの配信を続けている。
「救い」も「解決」も示さない。ここはただ、行き場のない「声を置く場所」。
凄惨な絶望に言葉を失い、自らの無力さに打ちのめされながらも、圭はリスナーと共に「答えのない問い」を抱え続ける道を選ぶ。
そんなある日、かつて助けた少年から「学校で待っている」という手紙が届く。
雨の中、トラウマの象徴である校門の前で立ち尽くす圭。
会えたのか、会えなかったのか。
学校に戻れたのか、戻れなかったのか。
劇的な奇跡は起きない。けれど、雨に濡れた靴底の重さを知った彼は、昨日とは違う明日を歩き出す。
「学校に行くだけが明日じゃない」
不器用で、牛歩のような歩みで自分を取り戻していく少年の、再生と祈りの物語。