あらすじ
藤宮誠、19歳。
他人に成り代わる能力《化身体現》を持つが、その力を封印し、冴えないフリーター生活を送っていた。
幼少期から誠は“化ける”ことで生き延びてきた。
空気を読み、期待される役になりきり、本心を隠す。
唯一、そんな誠の素顔を知っていたのが、親友の橋本直生だった。
かつて誠は直生の病気を救うために《化身体現》を使い、取り返しのつかない選択をしてしまう。
「使うな。今じゃないだろ」
親友の忠告は誠を止められなかった。
「俺はお前のためなら、何度だって使える」
その結果、誠は能力を封じ、自分自身を信じられなくなった。
しかしある事件をきっかけに、誠は再び《化身体現》を解放する。
“身代(みがわり)”と呼ばれる存在として、正義のために他人の顔を借りる日々。
だがその行為は、知らぬ間に裏の組織の思惑に絡め取られていく。
化け続けた先に残るのは、正義か、それとも自分の喪失か。
――今、僕は誰でしょう?