あらすじ
成人の儀の日、
公爵令嬢ユノス・メルク・フォビアは第二王子から一方的に婚約破棄を告げられた。
泣く? 縋る? ――しない。
前世がキャバ嬢の彼女は、“場の空気”と“席の価値”を知っている。
「では――私をご指名いただけますか?」
そう言って差し出したのは、
怒りでも復讐でもなく、選択肢。
その一言をきっかけに、
王宮の空気は静かに、しかし確実にユノスへと傾き始める。
感情で暴れる第二王子。
勝ったつもりで自爆する新たな婚約者。
記録と沈黙で人を動かす第一王子。
――そしてユノスは気づく。
この世界もまた、“席順”ですべてが決まる場所だと。
これは、
固有スキルも魅了魔法も使わず、
夜の世界で培った人間観察と距離感だけで王宮を攻略していく、
元キャバ嬢悪役令嬢の静かな逆転劇。
「ご指名ありがとうございます」
その言葉の意味が変わるたび、
立場も、恋も、運命も――少しずつ書き換えられていく。