あらすじ
王太子から「本命ができた」と告げられ、正式な場で婚約を破棄された公爵令嬢アリア。泣くことも許されないまま立場を失った彼女は、感情を求めない結婚を条件に、冷徹と評される辺境伯ルーカスのもとを訪ねる。
提示したのは、互いに干渉しない白い結婚。合理的な取引のはずだった。
しかし城での生活は静かで、距離が保たれているのに、不思議なほど息がしやすい。仕事を任され、噂から守られ、必要以上に踏み込まれない日々。そのすべてが、契約以上の形を持ち始めていた。
やがて彼は告げる。「白い結婚という呼び方をやめたい」と。