あらすじ

大正末期、浅草の裏通り「隠国通り」。 三流の活動写真館で働く映写技師・柴村啓介には、毎晩のルーチンがあった。 閉館後、たった一人で回す5分間のフィルム。 雪原に立つ女の後ろ姿。振り向かない。顔は映らない。 ——十年前に消えた、恋した女優に似ていた。 三年間、情報を求める張り紙を貼り続けた。 そしてようやく掴んだ手がかりが導いたのは、二つの真実。 あの女は彼女ではない。そして——あの映像は、撮影されていない。 それでも柴村は、フィルムを回した。 彼女でなくてもいい。あの後ろ姿を、追いたかった。 其の叶うはずのない想いに、奇跡が起きる。 ※「隠国十夜」第八夜。大正浪漫と片思いの怪異譚。

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エブリスタ2026/02/03
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