あらすじ

藤原直人は、ずっと信じていた。 西園寺由紀は「素直になれないツンデレ」なのだと。 冷たく、距離を取り、時に露骨な拒絶を見せながらも、 彼女は彼との関係を完全には断ち切らなかった。 だから彼は、その曖昧さを「特別」だと思い込んだ。 中学の入学式の日から、 彼は彼女の沈黙や無関心、回避を すべて「照れ隠し」だと解釈し続けた。 五十年の間に、 彼女は恋をし、別れ、結婚し、離婚した。 彼はただ一人、 いつも“戻ってくる場所”としてそこにいた。 選ばれたことは一度もない。 それでも彼は信じ続けた。 ――「最後に選ばれるのは自分だ」と。 人生の終わりが近づいた時、 彼はようやく気づく。 彼女はツンデレではなかった。 ただ、最初から彼を好きではなかっただけだった。 これは、 始まらなかった恋に人生を費やした男の記録である。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/02/04
  • 現在の作品五十年間ずっとツンデレだと思っていた幼なじみは、本当に俺のことが嫌いだった