あらすじ
エスカーダ王国は、ヴィスと呼ばれる力を持つ王族ヴィルトスによる絶対王政国家。神秘主義に彩られた王室と、見目麗しい近衛兵たちが作る華やかな宮廷文化は、国内外に熱狂的なファンを生んでいた。
だがその内側では、徹底した血統主義と差別が静かに国を蝕んでいる。
ある日、冷遇され続けた陸軍がクーデターを起こし、王室は転覆する。
陸軍将校カイルは、密かに一人の近衛兵を追いかけていた。“引っ込み近衛兵”と呼ばれ、滅多に表舞台に出ない希少な存在。クーデターの夜に死んだはずだと、諦めていた。
ところが彼女は捕虜として、カイルの目の前に現れる。
神にも等しい憧れが、血と権力の現実になって戻ってきたとき。
カイルは「恋」を、どこまで“代償”で支払えるのか。