あらすじ
高校入学の日、天羽桔梗は「普通の高校生活」を送るつもりでいた。
部活も、友達も、勉強も。少し努力すれば、たいていのことはそれなりにできる。そんな自分に、不満も期待もなかった。
けれど、入学式の帰り道。
桜の下で出会った、ひとりの少女が、その日常を静かに壊す。
演劇の天才と呼ばれる兎内有栖。
彼女に“魅せられた”その日から、桔梗は演劇という世界へ足を踏み入れる。
しかし、そこにあったのは情熱とは程遠い、ゆるく停滞した部活だった。
才能、努力、嫉妬、挫折。
本気で舞台に立つことの厳しさと楽しさを知りながら、桔梗は問い続ける。
─自分は、なぜ演劇を続けているのか。
これは、天才に魅せられた凡人が、
舞台の上で“自分だけの答え”を探す物語。