あらすじ

深夜のコンビニで、初出勤の日。 同僚として出会った湊は、明るくて、優しくて、距離の取り方が上手い。 「同い年でしょ?」そう言われて、ひよりは頷けなかった。 私たちは、初めて会ったわけじゃない。 高校の図書室で、一度だけ当番が重なった日。 補習プリントに困っていた一年生の湊に、答えを教えた。 「ありがとうございます、ひより先輩!」――あの声が、まだ耳に残っている。 でも、湊は覚えていない。 覚えていないまま、「はじめまして」と笑った。 訂正すればいい。ただそれだけなのに、言葉が出てこない。 言ったら、今ここにある空気が壊れてしまう気がして。 同い年のふりをしたまま、隣に立つ。 距離が縮まる。優しさに触れる。 そして、触れてはいけないところまで、触れてしまう。 一方的な記憶を抱えたまま、壊れていく関係。 これは恋じゃない。でも、離れられない。 嘘をついたまま、関係を重ねてしまった二人の行方は――

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カクヨム
カクヨム2026/02/03
  • 現在の作品名前のない恋