あらすじ
「大切にしたいから、汚したくない」
その純粋な願いは、最も愛する人を追い詰める「傲慢な保身」だった。
きっと誰かの人生にある、忘れられない1ページ。
17歳の台風の夜。一杯のココアが繋いだ孤独が、
20年にわたる残酷な旅路の始まりになるとは、あの時の僕は知りもしなかった。
これは、単なる初恋の物語ではありません。
自分の内側に潜む醜い本音を「愛」という言葉で塗り潰してきた者が、
20年かけてその罪と向き合い、バラバラになった自尊心を自ら拾い集める、
静かな、けれど凄絶な再構築(リビルド)の記録です。
【二十年の歳月。四組の男女が辿る、多層的な群像劇】
「愛している」という言葉で相手を縛り、才能の翼を折ろうとする騎士のエゴ。
誇りよりも執着を選び、「二番目でいい」と泥濘に這いつくばるライオンの失墜。
10年の片想いを「殉教」に変え、相手の重荷になることを恐れて死へと誘われる聖者の孤独。
夢の栄光を捨てて「生活」という泥臭い勝利を定義し直す、不変の伴走者の凱旋
17歳から38歳へ。 高校、大学、そして過酷な社会人編を経て、彼らは「20年の最果て」に何を見つけるのか。
綺麗事だけの砂遊びを卒業した者たちが、最後に見つける本当の「救済」とは。
※本作はハッピーエンドが約束されています。
凄絶な葛藤と崩壊の果て、38歳の朝に訪れる穏やかな「凪」の光景を、読者の皆様へお約束いたします。
作者やその周囲に実在した出来事を元に綴られる、逃げ場のないリアリティ。
かつて救われなかった後悔を抱えるすべての大人のための、再構築(リビルド)の記録です。