あらすじ
砂漠の果てで目覚めたのは、
元商社マン・黒江シンイチ――
そして彼に呼応して起動した、移動都市国家〈サンドアーク〉だった。
その覚醒は、
軍事国家ナギア・アームズ、覇権国家ミエリス、中立自治国家ギフ――
世界中の勢力を一斉に動かす“引き金”となる。
兵器として狙われ、
政治の道具として囲われ、
家族のように守ろうとする砂族に囲まれながら、
シンイチは気づく。
――戦えば、必ず誰かが滅びる。
――選ばなければ、もっと多くが失われる。
彼が選んだのは、
戦争でも、逃亡でもない。
「猶予」と「交渉」という名の地獄だった。
なぜ彼は戦わずに世界を止めたのか。
元商社マンが選んだのは、自分の地獄。
砂漠と移動都市国家が交差する、
“戦わないSF戦争譚”がここに始まる。