あらすじ

首相は『存立危機事態の特定のケースを想定したことをこの場で明言することは慎む』と述べたが、ある特定のケースを想定してみよう。これが存立危機事態を宣言するケースのひとつだ。 2025年11月7日 衆院予算委員会 「(中国による台湾侵攻で)戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケースだと私は考える」 ※台湾有事の手段として「シーレーン封鎖、武力行使、偽情報、サイバープロパガンダ」などを挙げ、武力行使の場合を具体例に挙げた。一方、「対話による平和的解決を期待する」「最悪の事態を想定するが、即武力行使とは限らない」と予防線を張った。 2025年11月10日 衆院予算委員会 「最悪のケースを想定した答弁だった」「政府の従来の見解に沿ったものなので、撤回や取り消しはしない」「反省点として、特定のケースを想定したことをこの場で明言した点。今後、特定のケースを想定したことをこの場で明言することは慎む。私の7日のやり取りを政府統一見解として出すつもりはない」 ※他国反応の懸念を問われ、釈明したが、発言の本質は維持。 2025年11月11日 衆院予算委員会 (撤回要求に対し)「危機を煽ることではなく、戦争のリスクを取り除くための外交努力が求められる」 ※直接答弁ではないが、関連質疑で首相の姿勢を追及。 「欣怡(シンイー)姐姐(お姉さま)、容洙(ヨンス)は怖いですわ。これは武力紛争から戦争状態に発展する事態でしょう?どのような理由で石垣島に侵攻するんですか?武力紛争法(戦時国際法、国際人道法)に抵触しないでどう石垣島を攻めるのでしょう?」と二人してシャワーを浴びたあと、白湯を飲みながら金(キム)少尉が楊(ヤン)少校に聞いた。 「それはどうにでもこじつけられる。ロシアがウクライナでやったように。沖縄県は我が第一列島線の内側にある。有史以来、中国の冊封体制に琉球王国は組み入れられていた。それが日本領土の沖縄県として大日本帝国に編入されたのだ。これを琉球処分と呼ぶが、この琉球処分や敗戦によるアメリカ統治後の沖縄返還は国際法上の根拠はない。我が中国の解釈では沖縄には合法的主権がないのだ。そして、元々の琉球王国の時代より、中国は沖縄諸島に主権を有している」 「欣怡(シンイー)姐姐、それは外交上の理由ですが、具体的に今回の侵攻作戦ではどう侵攻の理由をつけるのでしょうか?」 「容洙(ヨンス)、そんなものは後付でいくらでも説明ができるわ。国際裁判所などが我が中華人民共和国にあれこれ指図できるわけはないわ」  ただ、一応は、国際法も使わないと。  まず、領海は、領海の基線からその外側12海里(約22km)の線までの海域で、沿岸国の主権は、領海に及ぶわよね?ただし、すべての国の船舶は、領海において無害通航権を有する。領海は、沿岸国の基線に沿う一定の幅(「国連海洋法条約1982年4月30日採択」では、基線から12海里をこえない範囲)の帯状の水域。陸上の領土の従物としての海。まさに、領土の一部よね。  次に、接続水域は、領海の基線からその外側24海里(約44km)の線までの海域(領海を除く)で、沿岸国が、自国の領土又は領海内における通関、財政、出入国管理(密輸入や密入国等)又は衛生(伝染病等)に関する法令の違反の防止及び処罰を行うことが認められた水域。  領海の侵犯は国家主権への挑戦だそうよ。我々の知ったことではないけどね。領海内では、一定の条件のもとに無害通航権を認めているけど、沿岸国の立法管轄権、執行管轄権が全面的に及ぶ。    しかし、海は陸と違って、たとえ領海内であっても、船舶の航行にとっては必要不可欠な『道』。ここを閉ざされては世界の自由な交易や交流はできない。そこで、海洋法条約19条により、外国船舶に対し、無害通航権を認めている。  無害通航のためだけに認められるのだから、通航は、平穏に、しかも、継続的かつ迅速でなければならない。そして、停泊、投錨は、通常の航海に付随するか又は不可抗力若しくは遭難により必要とされる場合又は危険若しくは遭難に陥っている人、船舶若しくは航空機を援助を与えるために必要とされる場合に限り、通航に含まれると定められている。したがって、海洋法条約18条2項により、航路は沿岸に沿って進むことになるが、内水に出入りする場合は、当然、沿岸国の港湾施設に向かって航行することが認められる。 「沖縄と宮古島の間の宮古海峡の距離は約300キロ。領海外、接続水域外でもある。だから、この海峡は当然、外国船舶に対し無害通航権が認められる。ただ通過するだけなら。だから、台湾侵攻部隊の第一艦隊は台湾海峡を、こちらの第二艦隊は宮古海峡を目指す。そして、第一艦隊からは与那国島侵攻艦隊が東に転進、第二艦隊の石垣島侵攻艦隊と宮古島侵攻艦隊は西に転進する。領海外、接続水域外ギリギリで航路を取る。手間がかかるけど仕方がないわ。そして、与那国島、石垣島、宮古島正面の接続水域外で航続距離の短いホバーを出す。726型エアクッション揚陸艇だ。仕様は、  満載排水量:170トン  全長 :33.0メートル  最大幅:16.8メートル  主機:UGT 6000ガスタービン×2基か、QC-70ガスタービン×2基  推進器:シュラウド付き大型プロペラ×2軸  速力:40ノット (74 km/h)  航続距離:370キロ  搭載能力:兵員250名、または重量約60トンの貨物  乗員:2名以上  車両甲板長:28.8m  車両甲板幅:7.2m  我々の071型揚陸艦は726型エアクッション揚陸艇を4隻積載できるから、与那国島部隊の071型揚陸艦1隻で千名、石垣島、宮古島部隊の071型揚陸艦2隻ずつで各二千名を運べる。接続水域44キロは、速度74キロで36分で走破可能。    そこで、726型エアクッション揚陸艇が18分で接続水域を突っ切り、領海内に侵入。陸地までは残り18分。バカな海上保安庁巡視艇、護衛艦、空自の哨戒機、ヘリなどは領海侵入を通告。五度くらいするはず。それで威嚇射撃をする。その威嚇射撃の弾幕にわざと突っ込ませる。1隻だけでいい。これで、最初に敵対行動を取ったのは日本国だと言い張れるのさ。相手は、海上保安庁、防衛省、首相官邸などの腰抜け共に確認や承認をしている間に、我が揚陸艇は岸に乗り上げ、陸戦隊と陸戦車輌を上陸させられる。    専守防衛とか、憲法九条とか言っているバカはこうなる運命だ。上陸作戦は逐一ビデオにとって、都合のいい部分だけ編集して、中国国内放送、海外放送、Youtubeで全世界に流してやるのさ。本来の我が第一列島線の中の沖縄列島を違法に占拠し続けている日本国から我が国固有の領土を奪還する、ということ。    上陸後は、余計な民間人は日本政府に引き取らせて、占領区域は、敵レーダー基地、レーダー車輌、ミサイル基地、空港、港湾施設のみとする。その他の民間区域は放置しても問題ない。なにせ、沖縄よりも寧波(ニンポー)の方が近いくらいさ。    在日米軍は、沖縄本島の自分らの基地のある区域が攻撃されなければ、事を荒立てたくないはず、中国に対する戦闘行為はしないだろう。武器供与程度はするかもしれないが、南西諸島に手を出してはこない。 「とこういうように当作戦は進行するというわけだよ」と楊(ヤン)少校。 「お姉さま、素晴らしい構想ですわ。きっとうまくいきます。これで、お姉さまは二階級特進、大校(大佐)間違いありません!もしかすると、少将に任官されるかも!」と金(キム)少尉。

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カクヨム2026/02/03
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