あらすじ
近未来。
仮想世界と現実世界を直結する大規模オンラインゲーム
**《Battle City of Space(bs)》**は、
人々に新たな競技性と経済、そして“もう一つの現実”をもたらしていた。
高校生ボクサーの迅は、
怪我が原因で挫折、復帰後の練習試合でも「噛み合ったはずの一瞬」を掴みきれず敗北する。
反応したにもかかわらず、勝てなかった―
その違和感を抱えたまま、彼は幼なじみで天才エンジニアの美咲に誘われ、
bsの世界へ足を踏み入れる。
現実の身体感覚をそのまま反映する直感操作の仮想世界で、
迅は拳のみで戦う近接型アバター《紫電》を得る。
そこでの戦いは、現実のボクシングと地続きでありながら、
確かに現実では得られない手応えを彼に与えていく。
一方、迅のもう一人の幼なじみ・紗良は、
仮想世界に傾倒していく迅に強い不安と苛立ちを覚えていた。
感情を第一に生きる彼女は、
仮想世界に「逃げ場」を見出しているように見える迅を責め、
しかし同時に、誰よりも彼を引き戻そうとしていた。
やがて三人は、
bsの基礎となった旧VRゲーム
**《ギャラクシーヒーローズ》**の世界大会を目撃する。
ヒーローが戦場そのものを支配する圧倒的な戦いを前に、
迅は悟る。
この仮想世界は、ただの娯楽ではない。
世界大会の余韻が残る中、
都市を巻き込む強制防衛イベントが突如発生する。
ログアウト不能、都市機能の停止というペナルティ。
プレイヤーたちは、ゲームでありながら
現実の生活すら脅かす状況へ放り込まれる。
防衛戦の最中、迅たちは気づいてしまう。
侵略者として現れた侍のボスキャラクターが、
かつての《ギャラクシーヒーローズ》の英雄
であることに。
なぜ前作のキャラクターが敵として立ちはだかるのか。
美咲は、仮想世界の構造に潜む異常を理解し始める。