あらすじ
オシリウスの呪いは、動物と理解を深めあいながら、
おしお先輩♂と、もるる後輩♀が共同体持続に
奮闘するハートフルな物語。
もるる後輩が、必ずランダムでミスを犯して、
おしお先輩にランダムでお仕置きされる。
おしお先輩(♂)
地球滅亡からの脱出を主導した人間側の年長者ポジション。年齢や過去の記憶は曖昧だが、「先輩である」という関係性だけは失われていない。理屈っぽく冷静を装うが、極限状況では判断を他者に押し付けがちで、責任回避のために「正論」を振り回す癖がある。絶対的な強者ではなく、共同体内では立場的に中途半端な管理者役。混乱が起きるたびに秩序を保とうとするが、その結果、もるる後輩に負荷や“お仕置き”を集中させてしまう。本人に悪意はなく、むしろ善良だが、その不完全さが共同体の歪みを生み続ける存在。
もるる後輩(♀)
地球滅亡から辛うじて生還した人間側の最年少ポジション。小柄で非力、常に不安と緊張を抱えており、切迫した状況ほど思考が空回りしてミスを犯してしまう。手首のデジタル時計で「地球時間」を報告する癖があるが、地球はすでに存在せず、その行為自体が意味を失っている。道徳感覚は極めてまっすぐで、「おかしいことはおかしい」と反射的に口にするが、配置的に最弱者であるため、その正しさは自分への負担として返ってくる。共同体内の矛盾や残酷さを一身に受け止める“感情の受け皿”であり、無自覚のうちに罰や責任を引き受けさせられ続ける存在。
タクト密航者(♂)
地球滅亡を予感し、人知れず宇宙船に乗り込んでいた年齢不詳の密航者。少年のような外見だが思考は鋭く、要領が良く機転も利く。地球への郷愁や喪失感は一切なく、滅亡を「窮屈さからの解放」と捉える冷笑的な価値観を持つ。言葉遊びや揚げ足取りが得意で、おしお先輩の理屈や正義を軽々と崩すが、自身は責任を引き受けない。直接的な暴力や支配は行わない代わりに、場を掻き回し、判断の歪みを他者に押し付ける触媒的存在。その結果、矛先は立場の弱いもるる後輩へと向かい、共同体の不均衡を加速させる。悪意は薄いが、最も現実的で厄介な“生存者”である。
パンダリーダー
動物側共同体の名目上のリーダー。穏やかで協調的、争いを極端に嫌い、場を丸く収めることを最優先に考えるタイプ。判断力や知性はあるが、最終決断を下すことが苦手で、責任の重い選択は人間側や他者に委ねがち。「みんな仲良く」を掲げる一方で、その姿勢が問題の先送りや弱者への負担集中を生むこともある。悪意はなく善良だが、決断しないこと自体が共同体の歪みを固定化させる。秩序を壊さないために変化を拒み、結果として現状維持の呪いを体現する存在。