あらすじ
もう二度と、過労で死ぬのは御免だ。
前世で働きすぎて命を落としたリリアナの願いは切実だった。
だから婚約破棄を告げられたとき、彼女は歓喜した。
無能と罵られようと構わない。
これでようやく、誰にも邪魔されずに眠ることができる。
追放された先は、魔物が蔓延る死の荒野。
けれど彼女には、独自の「自動化魔法」があった。
息をするようにプログラムを組み、寝ている間に家を建て、勝手に魔物を素材に変える。
ただ快適な寝床を作るために、彼女は無自覚に超文明を築き上げていく。
そんな彼女の元に、隣国の宰相が現れる。
「鉄血」と恐れられ、不眠不休で国を支える仕事人間。
平穏を脅かす彼に対し、リリアナが差し出したのは剣ではない。
座るだけで人の理性を溶かす、魔性のソファだった。
かつての祖国が彼女を失って混乱に陥る中、最強の宰相は彼女の庭で膝を屈する。
労働を憎む令嬢と、休息を知らない宰相。
利害が一致したとき、二人はどんな契約を交わすのか。