あらすじ
男が極端に減り、人類存続のため“供給者”と呼ばれる存在が国に管理されるようになった近未来。
田舎町で祖父と静かに暮らしていた平凡で明るい青年・田中恒一は、ある日突然その供給者候補に指定され、理由も分からないまま都会へ連れて行かれる。
迎えに来たのは、黒髪ロングに眼鏡をかけた同い年くらいの美人管理官。
彼女は終始敬語で淡々としており、「これは業務です」と感情を交えない態度を崩さない。
しかし、女だらけで男が珍獣のように扱われる都会の環境と、資源として管理される現実に戸惑う恒一のそばで、彼女の言葉と距離だけが、少しずつ揺れ始めていく。
守られているはずなのに、自由はない。
丁寧に扱われているのに、人として見られていない。
そして恒一は気づいてしまう――
このまま従えば、自分は“安全に壊れていく”のだと。
「あなたは資源ではありません」
そう言いながらも制度から逃げられない管理官と、
「それでも俺は俺でいたい」と笑うしかない青年。
これは、管理社会の中で“人として生きる選択”をした平凡な男と、
敬語の裏に本音を隠した美人管理官が、
たった一度の“例外”をきっかけに運命を狂わせていく