あらすじ
レヒット王国とリンクス大公国の間に広がるミットレーベネ平原。
その中央にある国境線を挟んで隣り合うミットレヒト辺境騎士団とミッテリンク辺境騎士団は、毎年のように国境をめぐって小競り合いを繰り返していた。
とはいえ、両国の都市から遠く離れたド田舎の国境。土地としてのうま味もないために、起こるのはあくまで本当に小競り合い程度。逃げ出した羊を追いかける任務の方が多いくらいの騎士団だった。
だが、ひとりの少女が領地を継いで二年目の春。
ミットレヒト辺境伯領に、哨戒中だった騎士が襲撃を受けたとの一報が入る。
『例年通り』のはずのその出来事は、本格的な国境戦の合図だった。